TX100 S3のその後

Posted on 2011/12/04(Sun) 20:54 in technical

写真を撮ったはいいが、その後の進捗は思わしくない。いつものことですが。

前回書いたとおり、ストレージサーバとして仕立て上げる予定。幾つか問題を抱えているので覚書として残しておく。

OSはOpenIndianaがいいのだけど、FreeBSDでもいいかもしれない...などと悩みが増えただけだった。

1.UEFIの対応問題

OpenIndianaはインストーラに従うと、デフォルトで GPT + ZFS。

FreeBSDはインストーラに従うと、デフォルトで GPT + UFS。

GPTを認識出来ないとブートシーケンスでコケる。

TX100 S3の初期設定では、UEFIがdisableになっていたので、これを有効にする必要がありそう。

ご使用上の留意・注意事項には「UEFIモードでのOSインストールに失敗する場合があります」と書かれているのは一体...?

http://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/manual/manual-tx100s3-201110.html

設定出来ないらしいのだが、GPTを使う以上それは無理というものなので、とりあえずBIOSでUEFIをenableにして、数回の停止/起動が正常に実施可能なことを確認し、OpenIndiana/FreeBSDの両名でひとまず安定したものと見なした。

2.BIOSのアップデートに関する問題の未解決

先の問題に先駆けて、BIOSのアップデートによって状況が改善されることを盲目に期待して、11/14版のBIOSアップデートを実施した。

が、現在そのBIOSは公開されていない...。そして、恐らく問題は修正されていないか、悪化している。

現在、以下の2点が(恐らく)BIOSの問題で発症しているように感じる。

  • ハードウェア変更が実施された場合、POST画面の後OS起動中に1度ハングして再起動する。(ただし1度だけ)
  • BIOSのPOST Errorをenable/disableのどちらに設定しても、POST画面で止まらず起動する。

あまり時間が取れていないので記憶している部分についてだが。

3.LSI SASカードの認識不能問題

ストレージサーバとして構築予定だったので、手元にはLSI 1068eチップ搭載のLSI SAS3081E-SとIBM BR10iの2枚がある。

最初は純正で良いだろうと考えていたので、とりあえずLSI SAS3081E-Sを挿して起動したのだが、OS起動後SASカードが認識されなかった。

オンボードのSATAポートはAHCI設定となっており、オンボードRAIDであるMegaRAIDの設定画面はPOST前に出現しない。

また、挿入スロットのOption ROMについてはEnable/Disableどちらでも問題は変わらなかった。

カードの不良を疑ってGT110bに挿したところ、普通にLSI BIOSに入れたので、恐らくTX100 S3が悪いと判断。

次にBR10iを挿した場合は、同様にLSI BIOSに入ることは出来なかったが、OS起動後はデバイスを認識し、mptドライバの読み込みが正常に行われた。

オンボードのSATAポートをRAIDに設定した場合は、MegaRAIDの設定画面に入ることが出来る。

Option ROMの展開領域が不足しているのか、意図的にOption ROMが起動出来ないようになっているのかは不明だが、BR10iが認識されるところを見ると、MegaRAIDがコントローラの複数管理に対応しておらず、(起動しないのに)プライマリになっており、認識出来ないようにされているパターンに見える。

あくまで妄想だけど。

4.オンボードNICが新しくてドライバが無い問題(OpenIndianaのみ)

TX100 S3の搭載NICのコントローラは Intel 82574 + 82579 である。

前者の82574については、先日のポストにあるように認識、iSCSI Bootによる起動等、特に不都合はない。

これはOpenIndiana 151aの問題で、後者の82579LMドライバが無い。

ちなみに、FreeBSD 9.0-RC1で試したところ、em0,em1が見えたので、こちらは対応している。

Intelの公式サポートページにも、Solaris用のドライバは見つからなかった。

Oracle Solaris 10,11はe1000gドライバで対応したという表記が見つかったので、OpenIndianaに降ってくるのをただ待つしか出来ないのだろうか。

FreeBSD 9.0-RELEASEの方が出るのが早かったら、OpenIndianaを選定から外す可能性も検討しなければならない。およそ個人的な問題だが。

補記: TX100 S3のその後 2にて解決。

5.消費電力

参考データ

  • デフォルト状態から、メモリを4GB ECC*3に変更
    • OpenIndiana/FreeBSD起動後安定 : 17W
  • 更に、SAS3081E-S/BR10iのどちらかを追加
    • OpenIndiana/FreeBSD起動後安定 : 24W
  • 更に、BCM5709 Dual Port NICを追加
    • OpenIndiana/FreeBSD起動後安定 : 31W

いずれも負荷はかけてない。

(自己満足だけど)消費電力の観点から、NICの追加は避けたい。

ハードウェアの悩みは続く。